「とうもろこしをたっぷりのお湯で茹でていたわ…」甘みを損なうNGな加熱方法とは?管理栄養士が解説
(写真:Adobe Stock)
ソース/ yogajournal.jp
旬が短くて食べられる時期が限られるとうもろこしは、目にした時にはぜひ手にとって食べてもらいたい食材のひとつです。甘くて美味しいとうもろこしは幅広い世代に好まれています。収穫してから鮮度が落ちるスピードも早いとうもろこしを美味しく食べるためのヒントをご紹介します。
腸活におすすめのとうもろこしの栄養とは
とうもろこしは、米や麦と並んで世界三大穀物のひとつですが、日本では野菜感覚で食べられることが多いのが特徴です。とうもろこしは食物繊維の一種でもあるセルロースが実の皮に豊富に含まれており、その量はさつまいもの約4倍と言われています。セルロースは不溶性食物繊維であるため、水分を吸収して膨張することで便のかさが増し、腸の蠕動運動も促せることで便秘予防も期待されます。
他にも、穀類であるためでんぷんも豊富に含まれていたり、ビタミンB1・B2・Eなどのビタミン類も豊富に含まれています。
美味しいとうもろこしの選び方
皮付き
とうもろこしは乾燥がしやすく、乾燥を防ぎ水分量が保持され実がジューシ
ーである皮付きのものの方が鮮度が保たれています。皮の緑色が濃く、皮に入っている筋目がしっかりとしているものを選びましょう。皮の色が変色してしまっているものは、鮮度が落ちてしまっています。
ヒゲ根の色と量
皮付きのとうもろこしはひげ根もついているものが多いです。ひげ根の1本1本は、実1粒ずつにつながっています。そのため、ひげ根が多いものは、実がしっかりとつまっているサインでもあります。また、ひげ根の先端が茶や黒褐色になっているものが完熟・新鮮です。そのため、色が薄いものや緑色のものは避けることをおすすめします。
切口は白いもの
カットされたとうもろこしを購入する場合もあるかもしれません。カットされたとうもろこしの場合、真ん中の軸の切り口の色で鮮度を判断することができます。白色のものが鮮度がよいものです。黄色に変色しているものは、鮮度が落ちているため、できれば避けたいところです。
甘みを引き出す加熱方法
とうもろこしの加熱方法はいろいろな方法がありますが、火の入れ方で美味しさが変わるため、これからお伝えする方法でまずは1回試してみてくださいね。
とうもろこしは薄皮を1〜2枚だけ残して、少し深めのフライパンにひたひたになるくらいの水と一緒に入れます。沸騰しないように実の粒の黄色が鮮やかになるまで、中で3〜5分加熱します。水の状態からゆっくりと火を入れることで、とうもろこしのでんぷんが糖に変わることで甘さが引き出されます。均等に火が通るように、菜箸で転がしたり、浮かないように落とし蓋をしたりなどの工夫もおすすめです。そして、湯から取り出したら、冷水ではなく常温にて冷まします。
鮮度が命のとうもろこしを美味しくいただこう
とうもろこしは1年間の中でも美味しく食べられる時期が限られています。旬の味覚でもあるとうもろこしをちょっとの一工夫で調理して美味しく食べて腸活にもなる一石二鳥をぜひ楽しんでみてくださいね。
【参考文献】
文部科学省 | 日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年
ライター/管理栄養士 亀崎智子
管理栄養士×セラピスト(野菜ソムリエ・中級食品診断士 )。食に関する講演や記事執筆・監修、体の本来の機能を取り戻すお手伝いをする整体のセラピストとして、家族丸ごと体の内と外にゆとりをつくるサポートを行っている。また、満月の日に、乾物と塩で作るふりかけと即席スープの素の製造販売も行っています。インスタグラム:kamegohan0528